シアターリミテ

シアターリミテ|京都を拠点に活動する演劇集団

シアターリミテ

第9回勉強会Study group

「時代劇の台詞回しを勉強しよう」

2021年6月26日(土)担当:郷 加寿美

本格的時代劇の「台詞回し」を勉強したい

本公演「ダイダロスの誤算」を終え、めちゃ久しぶりの「リミテ勉強会」開催となった。はや9回目である。 郷の担当も4回目となるわけで、そろそろネタが尽きてきた感が否めない(汗)

さて、何をやろうかと考えるうち「やはり劇団の勉強会なんだから、もっと直接的に芝居の勉強となるテーマが欲しいなぁ」と思うようになった。
そこで、シアターリミテであまりやったことが無いものは何か? すぐに思いついたのが現代劇とは異なる「時代劇の台詞回し」はどうだろうかという事。

多少なりとも過去の経験が活きるのではと、これに決めたのであった。

ありゃりゃ〜の脚本選び失敗

テーマも決まり、脚本探し開始。「登場人物が少なく、完結で分かりやすい本・・」と探すうち、 落語の「芝浜」を小舞台にアレンジした試演用の脚本が出てきた。昔々そー言えば、お客様の前で初めて演じた舞台がコレであった(感慨)。

そう、登場人物は棒手振りの魚屋。コレならチャキチャキの江戸っ子の台詞回しが勉強できる! 比較対象として「幕府の要職に居たエリート直参」の台詞回し・・なんてのも面白いと思ったが、資料が揃わず断念。

勉強会では長谷川と郷が「台詞を読み」、ナカムラが舞台化することを想定してその「チラシを描く」ということにしてみた。

実践ではなんとか全て読み終え、チラシの下書きも書き終えることができた。よしよし…

ところが、、である。

「チャキチャキの江戸弁って難しいね〜」とか「小気味良い掛け合いができたね!」とかいう感想が出てくるかと思いきや。 話題の中心は「やっぱりコレは落語で聞くのが良いね〜」になっちゃったのである。

いやいや、そういうことじゃなくて・・。「時代劇の台詞回しを勉強しよう」という郷の目論見はまんまとハズレてしまったのでした。次行ってみよ〜

ナカムラの感想

落語「芝浜」の動画を事前に見てきて当日にチラシを描くという課題。
天秤を担いだ魚屋の絵では芸が無いと思い、夫婦それぞれの思いで一つの財布に手を添えている、というシンプルな絵にしようとイメージを決めていた。

当日、描くうちにおかみさんが財布の紐持つことで事実をつかんでいるというイメージにする方がいいのだろうか、、、。
など考えているうちに、あっという間に時間がすぎ、大体の鉛筆描きまでしかできず、勉強会が終わってから数日後に色を塗り仕上げた。

落語を一枚の絵に表現するってなかなか難しい。むしろ象徴的な何かをただ描画するだけの方がいいのかもしれない。
例えば水屋に財布が隠してある状況の絵のとか。それこそ、ただ小判が入ってる財布の絵だけ、みたいな。

象徴的な何かだけを描くという新たな表現の課題が見つかった勉強会だった。

☆私も勉強会に参加したい!というみなさま、ゲスト参加大歓迎です!

ミニシアターのような独立性と表現性の高い舞台を追求。

社会人劇団として、同年代の大人の観劇に耐えうる社会性と娯楽性を追求した舞台を目指しています。
一見分かりやすそうでありながら、すべては分からない。
映画で言えばシネコンのような大衆的なものではなく、
ミニシアターのような独立性と表現性の高い舞台を追求しています。

シアターリミテ 主宰 長谷川 源太