シアターリミテ

シアターリミテ|京都を拠点に活動する演劇集団

シアターリミテ

第2回勉強会Study group

「ドローイング、やってみよう」

2020年5月30日(土)担当:中村 千恵

表現する

みんなにとって「表現」とはどのようなことで、どのような感覚で行うことなのだろう?

今回の勉強会で「お絵かき」をしたいと思ったきっかけは、 私は「演技をする人」ではなく、「絵を描く人」なので、他のメンバーと違う感覚で「表現」というものを感じたり、 そのことについて話したりしているのではないかなぁと興味を持ったことでした。

題材に選んだのは「ドローイング」というもの。
実は、かねてからワークショップを行いドローイングというものを広めたいという思いがあり、 気ゴゴロ知れたメンバーと人生初のワークショップに挑戦するチャンスでもありました。 うまく場を作れなくても、次に繋げる勉強ということで許してもらおうと緊張をほぐしつつやってみました。

「ドローイング」とは

人によって捉え方が違うと思うので、私なりのドローイングについて少しふれてみます。 簡単に言えば、思いのまま描くということ。対象物を写生するのでもデッサンするのでもない。 思いのまま画材を色を選び、思いのまま描いたとき、心のあり様が画面に出現するという感じです。 私がドローイングを広めたい理由は、ドローイングに心の調整作用があると実感しているからで、 多くの人のライフワークに、日々の息抜きに役立つのではないかという思いがあるからです。

用意したのは、いろいろな大きさや素材の紙、クレヨンと色鉛筆。 白い紙を渡され「自由に描いてください」と言われると迷って描き出せないことがあります。 けれど、参加メンバーは演技を通して「表現」というアウトプットを普段から行なっている役者陣なので、 迷いなく最初の線を引いてくださるであろうと信じ、ドローイングについての説明を少ししただけで、 自由に描いてください!とスタートしてみました。 メンバーにとって良い時間になるだろうかという不安も、熱心に取り組む姿を見て消えてゆきました。 なかでも長谷川は、無言で1時間半くらい黙々と画面に向かい描き続けていました。

意見交換そして、またやろう。

3人描き終わり意見交換をしました。 ふだんよく頭に浮かぶ謎の幾何学模様を描きたかった、暗闇が表現された部分もある、描くうちに画材の素材感が楽しくなった、 頭で考えて思案しながら2枚目を描いたら気に入るものにならなかった、無心に打ち込む時間を持てた、 今日ここにきて最初に窓を開けたからそのイメージかも、など。

数日後、数ヶ月後、数年後に見るとまた違う想いで見れるので、ぜひまた見返してほしいなと思う。

勉強会のあと、長谷川より、ワークショップをするのであれば「参加してくださった方に何をお土産として持ち帰ってもらえるか」が大切だという話がありました。

はじめて担当してみたものの、意見交換の時間を今ひとつ充実させられず自信を無くしかけたけれど、参加してくれる皆んなに、「私のお気に入り」を、お土産として持ち帰ってもらえたら素敵だし、またやってみようと思いました。 模索しながら「お絵かき」を通じて、みんなと交流していきたいと思います。

ミニシアターのような独立性と表現性の高い舞台を追求。

社会人劇団として、同年代の大人の観劇に耐えうる社会性と娯楽性を追求した舞台を目指しています。
一見分かりやすそうでありながら、すべては分からない。
映画で言えばシネコンのような大衆的なものではなく、
ミニシアターのような独立性と表現性の高い舞台を追求しています。

シアターリミテ 主宰 長谷川 源太